「常春の楽園」、「大西洋のハワイ」と言われるカナリア諸島は、スペイン本土から南に約1,000km、モロッコやサハラが近い北アフリカ大西洋沖に位置し、奄美大島とほぼ同緯度に並ぶ。
スペインの自治州で、総面積は約7447k㎡、ほぼ宮城県と同じ大きさで人口は約190万人ほどの火山性の7つの島々から構成される。
グラン・カナリア島のラテン語名は「Insula Canaria」で、「犬の島」の意であり、複数形「Insulae Canariae」で諸島全体を表す。州の紋章には、7つの島々をはさんで一対の犬が描かれる。
「犬の島」の由来としては、かつて生息していたアザラシ(ラテン語で「海の犬」と呼ばれる)に由来するとする説、古代ローマの学者大プリニウスが、島に多くの野犬がうろついていることを最初に伝えたことによるとする説など諸説ある。
鳥の一種カナリアも原産地のひとつである本島に因むという。
行政的には西側4島、(テネリフェ島、ラ・パルマ島、ラ・ゴメラ島、エル・イエロ島)のサンタ・クルス・デ・テネリフェ県と、東側3島(グラン・カナリア島、フエルテベントゥーラ島、ランサローテ島)のラス・パルマス県の2県に分かれ、両県でカナリア自治州を構成し、州都は、サンタ・クルス・デ・テネリフェ、および ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアの二つ。
自由貿易港や高級リゾートとして発展し、日本の重要な遠洋漁業基地、日本領事館もあり、非核地帯を宣言をしたグランカナリア島のテルデ市の広場には、スペイン語で書かれた日本国憲法第9条の碑が建てられている。
カナリア諸島の他に、カーボベルデ、マデイラ諸島、アゾレス諸島なども含めたこの地域は通例マカロネシアと呼ばれる。