チャド共和国 絶景

スーダン、中央アフリカ、カメルーン、ナイジェリア、ニジェール、リビアと国境を接し、公用語はフランス語、アラビア語。首都はンジャメナで、1960年8月11日フランスより独立。国土面積は128万4千平方km²で、ペルーよりやや小さく、南アフリカより大きい、国の大部分をチャド盆地が占め、北部はサハラ砂漠、中部はサヘル、南部はサバナになる。

西部のチャド湖は7千年前に33万平方km²もあった巨大な湖の名残、現在は砂漠化により縮小しシャリ川やロゴーヌ川が南部からチャド湖に注ぐ。国の最高地点は北部のティベスティ山地にあるエミクーシ山(標高3445m)、Ennedi PlateauにあるオアシスのGuelta d’Archeiは、野生のラクダが集まることで知られている。熱帯前線が南から北へ移動するため、雨季はサバナで5月から10月、北部砂漠の年間降水量は50mm、南部サバナは900mmである。

住民は、スーダン系黒人が大半を占め200以上の部族に分かれ、大別すると、北部・中部のムスリム中心の部族と南部の非ムスリム中心の部族に分けられる。スーダンで人口の半数以上を占めるアラブ系部族はチャドでは少数派で、チャドでは非ムスリム部族の人口に占める割合が高い。

チャドで最も人口が多い民族であるサラ族は、伝統宗教やキリスト教の信者が大半で、人口は南部の非イスラム教徒多数派地域に集中する、そのため、国全体での割合から見ればイスラム教徒の比率はそれほど高くは無い。長年の内戦状態、道路網はほとんど未舗装で雨季には使用できなくなるというように、交通網の不整備により経済は不振。


チャド湖に繋がる河川は水上交通として利用されるが、近年の砂漠化の進行で、雨季の限られた期間しか船舶の通行ができない。チャド湖に流れ込む河川地域を中心にひろがる農業に依存し、主な農業生産物は綿花で、石油生産が始まるまでは輸出の70%程度を占めていた。南部を中心にウシやラクダによる牧畜も行われ、肉、皮も輸出されている。2003年に、南部ロゴン・オリエンタル州のドバ油田からカメルーンのクリビ港までのパイプライン1,070kmが完成し、日量10万バーレルの石油生産が始まった。現在、チャドの輸出の8割は原油でドバ油田から上がる収益は監視委員会によって管理される。アオゾウ地帯にウラン鉱脈が発見されたが開発は遅れている。

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