世界遺産 オリンピアの考古遺跡

ギリシアのペロポネソス半島西部に位置する古代ギリシアの都市オリンピア(Ολυμπία)。古代オリンピックが行われた場所で、現在も数多くの遺跡が存在し、1989年世界遺産に登録された。フィロンによる世界の七不思議の一つであるゼウス像が存在したことでも知られる。

1950年代に作者のペイディアスの工房とされる遺跡がゼウス神殿付近で発見され、ゼウス像が実際に存在した可能性が強まっている。オリンピア周辺の遺跡の発掘は1829年にフランス人考古学者により始められた。

19世紀にはドイツの発掘隊も加わり、プラクシテレスによるヘルメス像などが発見された。20世紀半ばには競技場跡が発掘されている。遺跡の西側に、アルヘア・オリンビア(古代オリンピア)という名の人口1,400人ほどの町がある。町にはピルゴスとを結ぶ鉄道駅などがあり、20世紀にはいり観光が町の重要な産業となった。

古代オリンピックの始まりは紀元前8世紀にまでさかのぼり、伝染病の蔓延に困ったエリス王イフィトスが争いをやめ競技会を復活せよと言うアポロンの啓示を受けた事に由来すると伝えられている。

これがゼウスへの奉納競技の始まりで1000年以上、293回に渡って行われたが、394年にローマ帝国皇帝テオドシウス1世の異教神殿破壊令により廃止された。

競技会の発端となる「競技会を復活」と言う啓示のくだりは過去にも競技が存在したそれを示唆するものと考えられ、実際の競技の開始はもっと早かったのではと見られている。

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