フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(Francisco José de Goya y Lucientes)

フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(Francisco José de Goya y Lucientes、1746年3月30日 – 1828年4月16日)は、ディエゴ・ベラスケスとともにスペイン最大の画家で、ベラスケス同様、宮廷画家として重きをなした。

1746年、スペイン北東部サラゴサ近郊のフエンデトードスに生まれる。父親は鍍金師、芸術を愛好する気風の中で育ち、14歳の時から約4年間、サラゴサで地元の画家に師事して絵画の修行をする。1770年、大画家を目指してイタリアのローマに出て、イタリア滞在中にルネサンスの傑作に出会い、フレスコ画の技法を学び、パレルモ・アカデミーから奨励賞を受ける。

1771年(25歳)帰国した。1772年サラゴザのピラール聖母教会から大聖堂の天井装飾の注文も受ける。1786年、40歳で国王カルロス3世付き画家となり、1789年には新王カルロス4世の宮廷画家となる。40歳代にさしかかって、ようやくスペイン最高の画家としての地位を得たゴヤだが、1792年、不治の病に侵され聴力を失う。

今日ゴヤの代表作として知られる『カルロス4世の家族』(en:Charles IV of Spain and His Family)、『着衣のマハ』、『裸のマハ』、『マドリード、1808年5月3日』、『巨人』(en:The Colossus (painting))などはいずれも、ゴヤが聴力を失って以後の後半生に描かれたもの。1807年、ナポレオン率いるフランス軍がスペインへ侵攻し、事実上、ナポレオン軍の支配下に置かれたスペインは、1808年から1814年にかけてスペイン独立戦争のさなかにあった。こうした動乱の時期に描かれたのが『マドリード、1808年5月3日』、『巨人』などの作品群である。

代表作
我が子を食らうサトゥルヌス 「黒い絵」の代表作
着衣のマハ(1797年-1803年頃、プラド美術館蔵)
裸のマハ(1797年-1800年頃、プラド美術館蔵)

日本にあるゴヤの油彩画
東京富士美術館
『ブルボン=ブラガンサ家の王子、ドン・セバスティアン・マリー・ガブリエル』
三重県立美術館
『アルベルト・フォラステールの肖像』

ゴヤの版画
国立西洋美術館、町田市立国際版画美術館、神奈川県立近代美術館、姫路市立美術館、長崎県美術館などが所蔵する。

大塚国際美術館では、ゴヤの「聾者の家」を当時そのままの配置で再現している。

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