フランチャコルタの奇跡

ワイン産地であるフランチャコルタは、イタリア北部・ロンバルディア州の州都ミラノから車でも電車でも約1時間半ほど、この地域で高品質な”スパークリングワイン”が造られている。

アルプス山脈の南側、コモ湖とガルダ湖の間にあるイゼオ湖の南側に広がる地域で、原産地呼称としてのフランチャコルタの領域の北の境界はイゼオ湖で、南の境界は、オルファノ山である。イゼオ湖は氷河の浸食作用によって残された湖で、氷堆積土壌で、やせた土地で、水はけが良く農作物の栽培は不向きでフランチャコルタ地域で収穫時期に見られる作物は、ブドウか北イタリアの付け合わせの定番・ポレンタの原料であるトウモロコシがほとんど。

1日を通してプレ・アルプス山脈からイゼオ湖北側のカモニカ渓谷を通って冷涼な空気や風が入り込むので風通しが良い。日中はイゼオ湖面の水温による温暖な気温が保たれる。

日中と、朝夕の寒暖の差がぶどう栽培に適し、氷河の浸食作用が残した起伏が豊かな丘陵地帯は、日照条件の良い。フランチャコルタ地域内で収穫されるブドウの品質にとって極めて重要な影響と恩恵を与えている。


この地域でのブドウ栽培の歴史は、16世紀からワインが造られていたという。フランチャコルタは、北イタリア・ロンバルディア州東部のフランチャコルタ地域 ( Franciacorta)で、瓶内2次発酵方式で造られるイタリアワインの中で初めて統制保証原産地呼称(Denominazione Origine Controllata e Garantita)の認定(D.O.C.G)を受けたワインのことで、厳しい規定を守って造られる品質の良さは、「フランチャコルタの奇跡」と呼ばれるほど、イタリアでは高級ワインの名声を得て高く評価されている。

ヨーロッパにおいて、ワインの名前だけで原産地、製造方法、ワイン名を特定できるワインは、10箇所の原産地呼称のみで、その中でも瓶内2次発酵方式で造られるのは、カヴァ、シャンパーニュ、フランチャコルタのみ。

フランチャコルタのボトルに表示されたラベルには、「フランチャコルタ(FRANCIACORTA)」という呼称のみが表示され、この一言だけで、原産地の領域、生産方式、ワイン名を示す。フランチャコルタで使用するぶどうは、3種類のみで1. シャルドネ 2.ピノ・ビアンコ 3.ピノ・ネーロ品種や配分によってフランチャコルタの味わい、色や風味に特徴が出る。「フランチャコルタ」地域には、現在約120軒の「フランチャコルタ」の作り手(カンティーナ/ワイナリー)がある。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です