常滑 やきもの散歩道 大野城跡 中部国際空港

日本六古窯の一つ常滑窯、日本一の招き猫の産地として知られる常滑市に1972年頃より自然発生した観光コースである。登窯や煉瓦煙突、コールタール塗りの黒い板壁の工場など、昭和中期以前に建てられた窯業関連の施設が数多く残る栄町の丘陵地を中心に設定されている。


全長は1.5kmほどで、狭く、曲がりくねって起伏が多い生活道路であった。大型自動車の通行に向かないため開発の手が入らず、遺構・街並みが保存された。土管や瓶を積み重ねた「土管坂」のように、来訪者に楽しんでもらおうと住民が拵えたものもある。観光客の増加で、沿道では空き家がカフェや土産物店に改装される例もあり、2007年3月に「美しい日本の歴史的風土準100選」に選定された。三代将軍徳川家光の母「小督(お江)」が最初に嫁いだ大野城の跡。江は浅井長政と市(信長の義妹)の三女で、生まれ故郷・近江から一字を取って「江」と名付けられた。


江姫「小督(お江)」がわずか10歳で現在の常滑市、大野の領主・佐治一成に嫁いだ。江はその後一成と秀吉の敵対のため3年で離縁され、その後三度目の結婚で徳川二代将軍・秀忠の正室となり、三代将軍となる家光を産む。一成追放の後、城主として信長の弟・織田長益(有楽斎)が入るが、大野城の水利の悪さから、少し北の地に大草城の築城に取り掛かり、大野城は廃城となった。現在、跡地に城を模した展望台があり伊勢湾の大パノラマが楽しめる城山公園となっている。

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