豊田市小原町 四季桜 川見薬師寺

シキザクラ(Cerasus × subhirtella ‘Semperflorens’)バラ目バラ科サクラ属の植物で桜の園芸品種で、エドヒガンとマメザクラの交雑種と考えられている。花は五枚一重で薄く淡い紅色。小原ふれあい公園と、隣接する小原支所周辺には四季桜が植栽され、地区内の四季桜の本数は、現在約10,000本。

小原の四季桜は、豊田市小原北町の藤本玄碩という医師が文政年間内の始めに名古屋方面から苗を求めて、植えたのが親木となって、広まったものと伝えられる。マメザクラ×エドヒガンの種間雑種と考えられ、花は一重の白又は淡紅色。夏の間に充実した花芽が秋から冬にかけて順次咲き、小さい花芽は冬を越して3月中頃から咲き始める。

春は花と同時に葉が出て、花の数も秋に比べてかなり少い。小原地区では、昭和53年に地区の木に制定し、地区のいたるところで四季桜を見ることができる。豊田市前洞町の二村守氏所有の四季桜は樹齢百年以上で、昭和59年11月28日に愛知県の天然記念物に指定され、保護されている。

春は3月中旬~4月上旬、秋は10月下旬~12月上旬に花が咲き、見頃は11月上旬~11月下旬。一般的な桜と違い秋に満開を迎え春は控えめに花を咲かせる。

「小原四季桜まつり」川見の会場に隣接して建つ「瑠璃光山 薬師寺」は、「川見の薬師さん」として親しまれる真言宗高野山派の古刹で、寛文五年(1665)本尊開帳と伝わる。現在の伽藍は江戸末期~明治初期の建立で本尊薬師如来像は室町末期のものと言われる。

桜まつりの会場に入る赤い橋はお寺の参道で、最初が本四国八十八ケ所にちなんで八十八段。次の階段は三十三段、女子33歳の厄年階段が続く。上りきると次が四十二段、男子42歳の厄年階段。階段を上ると「鐘楼門」があり、門をくぐると正面に「無尽堂」のある境内で、本堂は左手の上。山門の廻廊欄間には四面に十二支が彫られている。

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