永保寺は、岐阜県多治見市にある臨済宗南禅寺派の寺院で、雲水の修行道場(僧堂)である虎渓山専門道場を併設している。開基 夢窓疎石(開創)、元翁本元(開山)。
夢窓 疎石(道号が夢窓、法諱が疎石、建治元年(1275年) – 観応2年/正平6年9月30日(1351年10月20日))は、鎌倉時代末から南北朝時代、室町時代初期にかけての臨済宗の禅僧で、生前に夢窓国師・正覚国師・心宗国師、死後に普済国師・玄猷国師・仏統国師・大円国師と7度にわたり国師号を歴代天皇から賜与され、七朝帝師とも称される。
世界遺産に登録されている京都の西芳寺および天龍寺のほか、瑞泉寺などの庭園の設計でも知られている。作風は、自然の眺望・景観を活かしつつ、石組などによって境地を重んじる禅の本質を表現しようとしたものである。『夢中問答集』の第57「仏法と世法」の項では、疎石の庭園に関する考えが述べられている。
夢窓疎石設計による庭園
西芳寺庭園 – 京都市西京区。世界遺産、国の特別名勝
天龍寺庭園 – 京都市右京区。世界遺産、国の特別名勝
永保寺庭園 – 岐阜県多治見市。国の名勝
瑞泉寺庭園 – 神奈川県鎌倉市。国の名勝
恵林寺庭園 – 山梨県甲州市。国の名勝
覚林房庭園 – 山梨県身延町。町指定文化財ほか