晩松園、岐阜県各務原市鵜沼

晩松園は岐阜県各務原市鵜沼宝積寺町にあり、木曽川に面した茶室を備え、広大な庭を持つモダンな数奇屋造りの建物で旧川上貞奴の別荘である。

日本初の女優である貞奴が女優引退後自らの菩提寺として建立した貞照寺の門前にある。

現在は愛知県の民間企業の所有で、迎賓館サクラヒルズ川上別荘として結婚式場になる。

福澤桃介、旧姓は岩崎で福澤諭吉の次女、房と結婚し婿養子となり福澤姓に変わる。

木曽川の水利権を獲得し、岐阜県加茂郡に八百津発電所を築き、その後、大阪送電を改組する形で、五大電力資本の一角たる大同電力(現・関西電力)と東邦電力(中部電力)を設立、社長に就任した。この事業によって「日本の電力王」と呼ばれることになる。

1924年に恵那郡に日本初の本格的ダム式発電所である大井発電所、1926年に中津川市に落合発電所などを建築する。
東邦瓦斯(東邦ガス)、愛知電気鉄道(現・名古屋鉄道)、大同特殊鋼、矢作水力(現・東亞合成)などの企業を設立し経営に携わる。
「名古屋発展の父」とも呼ばれ、後に衆議院議員として政友倶楽部に属す。

南木曽町には発電所の工事用として架けたという桃介橋と呼ばれる橋がある。
1993年に近代化遺産として復元され、1994年には発電所とともに国の重要文化財に指定された。

晩年は「日本初の女優」川上貞奴と同居し、夫婦同然の生活をおくった。

たったひとつの恋・・・川上貞奴邸宅(二葉館:名古屋)と別荘(晩松園:岐阜県各務原市鵜沼)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です