ニュージーランド、南アルプス山脈 (サザンアルプス山脈)

南アルプス山脈(Southern Alps)は、ニュージーランド南島を形作る「背骨」にあたる山脈で、ヨーロッパのアルプス山脈にその姿が似ている。

最高峰はクック山(Mt. Cook)で、標高3,754m、2位はアスパイアリング山(Mt. Aspiring)の3,033m、で、「グレート・ディバイド」と呼ばれるサザンアルプスの分水嶺の両側に広がるマウント・アスパイアリング国立公園には、いくつもの山や氷河をはじめ、渓谷、川や湖が織り成す幻想的な世界が広がり、その景観の美しさには思わず息を呑むほど。

広大な原生林の奥深くには、氷河、雪原、山や谷が連なり、野生動物も多く生息する。分水嶺の西側は降水量の多い地域でブナの森林、東側には氷河によってU字型に削られた谷がある。壮大な山々に囲まれた谷底には草原が広がり、清らかな水が川となって流れる。

森林限界線より上の亜高山地帯では、耐寒性の低木草やコケ類、かわいらしい花をつけた高山植物が斜面を覆う。特徴のある地形は、氷河期や大規模な地殻変動の繰り返しにより、岩層が地上に剥き出しになってできたもの。荒涼とした造形美は、珍しい色をしたレッド・ヒルの斜面、灰色がかったシスト(縞模様の変成岩)の山肌に見ることができる。

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