館跡庭園
第5代当主朝倉義景が住んだ館の跡で、6,500㎡程の敷地があり三方は土塁と濠で囲まれている。常御殿、主殿、会所、茶室、日本最古の花壇のほか、台所、厩、蔵などが整然と配置されていた。東側の山際にある館跡庭園は力強い滝の石組、護岸石組を持ち、その洗練された石組に京都との文化の交流が感じられる。
諏訪館跡庭園
諏訪館は朝倉義景の妻「小少将」の館で、その庭園は遺跡の中でも最も規模が大きい。中心の4m余りの巨石は、滝の石組の一部となっており、全体に水平感と垂直感を基本にして安定感のある構成になっている。この石には江戸時代末に彫り込まれた3代貞景、4代孝景等の法名が残されている。
湯殿跡庭園
義景館跡を見下ろす高台にあり、先ず荒々しい石組に驚かされる。どの石も強い表情を持ち迫力がある。鶴や亀を思わせる島があり、水路が山際に沿って南から北に走り滝口に注ぐ池泉庭園になっている。他の庭園とは様式も感覚も異なり、一乗谷で最も古い庭園とされている。
南陽寺跡庭園
南陽寺は、3代貞景が娘のために再興した尼寺で、館の東北の景勝地にあり、庭には石組と池泉跡が残っている。三段の滝が組まれ、力強い石組になっていまる。ここは後に将軍になる足利義昭を招いて桜を見る宴会を催したところで、庭前には美しい糸桜があったと伝えられている。