アントーン・カラス(Anton Karas、1906年7月7日 – 1985年1月10日)は、オーストリアのツィター奏者、作曲家。
映画『第三の男』のテーマ曲(『ハリー・ライムのテーマ』の名でも知られる)で有名。
ツィター(独: Zither、仏: Cithare、伊: Centra da Travola)は、主にドイツ南部、オーストリア、スイスなどでよく使用される弦楽器(弦鳴楽器)。チターとも。
日本の箏(琴)に似た形状をしているが、長さは短い。約30本の伴奏用弦と5、6本の旋律用のフレット付き弦が張られている。これを親指につけたプレクトラムと呼ばれる爪を使って弾く。
ソードマンデル(スワルマンダル)と呼称される楽器と極めて近い構造を持っており、一般的には明確に分類されていない。
ヨハン・シュトラウス2世のワルツ『ウィーンの森の物語』の冒頭と末尾で演奏されるソロが有名であり、映画『第三の男』のテーマソングをアントーン・カラスが弾いた楽器としても知られている。
中東からヨーロッパにかけ、類似した楽器がある。特にアラビアやトルコのカーヌーンは有名。