1841年フランスのブールジュに生まれる。
ウーディノ、コローらのもとで絵画を学び、マネやルノワールら印象派の画家たちとの交流を通じ独自の絵画技法を編み出す。
男性中心の19世紀における印象派画家の一人で、美術史においても数少ない女性画家である。
パステルカラーの色合いで対象物を写真の一風景のように捉える構図、そして、大胆な筆さばきが特徴。
マネとは非常に親しい間柄マネの絵画のモデルとしても知られ、後にマネの弟ウジェーヌと結婚し娘ジュリーをもうける。
後年の作品はこの娘ジュリーや、夫であるウジェーヌを題材にした牧歌的な作品が多い。
モリゾ家はロココ時代の画家ジャン・オノレ・フラゴナールの家系と言われ、モリゾが好んで描いたモチーフは、自らの周囲、当時の上流階級の優雅な生活の風景が多く、風俗画の伝統を受け継いでいるという一面もある。
晩年にいたるまで盛んに製作を行い、画家ではマネやルノワール、画家以外ではマラルメと盛んに交流を行った。
1895年に54歳で死去。