和田英作(1874~1959)は、藤島武二と同時代の画家で、黒田清輝が創設した「白馬会」の初期メンバーで、画風は穏当、保守的で多くの後進を育てた。
明治天皇を記念する聖徳記念絵画館のために描かれた『憲法発布式』は歴史教科書にも掲載され、慶應義塾大学図書館ステンドグラス(原画)もよく知られている。
鹿児島県垂水市に和田秀豊の長男として生まれ、田村直臣牧師の自営館に寄宿しながら鞆絵小学校、明治学院を経て、東京美術学校で学ぶ。
原田直次郎、黒田清輝らに師事し、東京美術学校の洋画科が開設された際、助教授に就任するが、まもなく辞任し、同校4年に編入入学し、卒業。
1900年(1899年?)文部省留学生として欧州に留学。
1903年帰国し、東京美術学校教授となる。
1932年、30年以上校長を務めた正木直彦が辞任した後、東京美術学校校長に就任。
1934年12月3日帝室技芸員。
1943年文化勲章受章。