ヴォルフスブルク (Wolfsburg) は、ドイツ連邦共和国、ニーダーザクセン州に属する都市で、ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンの本社所在地である。都市名は、ドイツ語で「狼の城」「狼の堡」を意味し、市章も「城の上に立つ狼」を描いている。1938年、ナチス政権下でこの街が建てられた時の人口は1144人、フォルクスワーゲンを生産するために建設された自動車産業の計画都市である。
当初の市名は「歓喜力行団の車市」(Stadt des KdF-Wagens、KdF-Stadt) 。第二次世界大戦中は強制収容所のユダヤ人やロシア人捕虜などが酷使され、軍事物資の生産などに携わった。第二次世界大戦で荒廃したが、イギリス占領下で復興を果たし、以後フォルクスワーゲン社の発展と共に歩む。
1945年5月8日、連合国軍による占領後、近隣にあった城堡ヴォルフスブルクに因んで改名する。冷戦時代、1945年から1990年までは西ドイツに属し、1990年のドイツ再統一以後は自動車に関する博物館やアトラクションが増え、多くの観光客を集めるようになる。
フォルクスワーゲン工場も見学できる自動車のテーマパーク、アウトシュタット (ドイツ語で“自動車の街”) は観光名所。2003年、フォルクスワーゲンが5代目ゴルフを発売した際、期間限定で市名を“ゴルフスブルク” (Golfsburg) と改称した。