赤ワインの生産地、バローロ、バルバレスコを含むピエモンテ州南部のランゲ・ロエロ・モンフェッラート地域の美しい葡萄畑の景観が、『ピエモンテの葡萄畑の景観:ランゲ・ロエロ・モンフェッラート』として世界遺産に登録された。
葡萄栽培の美しい自然の景観、イタリアの国家統一運動の立て役者であるカミッロ・カヴールが若かりし頃に住んでいた城、カヴール城が含まれる。カヴール城の城内は民族博物館とされ、暖炉、木の農具、調理道具など展示され、塔の上からはアルバのパノラマが広がる。
この世界遺産に含まれる地域は
La Langa del Barolo バローロ村のあるランガ地区
Il Castello di Grinzane Cavour グリンザーネ・カヴール城
Le Colline del Barbaresco バルバレスコ村の丘陵地
Nizza Monferrrato e il Barbera ニッツァ・モンフェッラートとバルベーラ
Canelli e l’Asti Spumante カネッリ村と アスティ・スプマンテ
Il Monferrato degli Infernot インフェルノットのモンフェッラート
中世の面影が残るアルバはトリノから南南東約60キロの位置にある小さな街でピエモンテ州を代表するワインの生産地である。美味しいワインと白トリュフで知られ、周囲にブドウを生産する美しい丘陵地帯が広がる。毎年10月に開催される「アルバの白トリュフ市 Fiera Nazionale del Tartufo Bianco d’Alba」は有名。
手入れされた街並みは美しく、路地裏をのぞくのも楽しい。レンガ造りの建物は歴史あるヨーロッパを感じさせてくれる。歴史は古代ローマ時代まで遡り、中世からルネッサンスにかけて建造された建物が軒を連ねる。「サン・ジョバンニ教会」には、1377年にボルナーバ・ダ・モーデナが描いた「慈悲聖母」がある。14世紀建造のゴシック様式の「サン・ドメニコ教会」は厳格な雰囲気を醸し出している。
メインストリートの「ヴォットリオ・エマヌエレ通り」沿いには帯状装飾が美しい15世紀の宮殿などがたたずむ、それとアルバ周辺の地元素材にこだわった料理や食材で人気のカフェ・リストランテ「Vincafe’」があり、バローロ、バルバレスコなどの高級ワインも用意されている。