タイ・チエンマイ

タイ・北部、チエンマイ県の県庁所在地チェンマイ、気候はタイ中央平原部より穏やかで、多数の国立公園がある。県内には多くの山・山脈があり県南部は、チャオプラヤー河の支流のピン川が流れる。

チエンマイ市内から西に位置するインタノン山(標高2,575メートル)はタイ最高峰の山である。チエンマイ県は、1296年以来ラーンナータイ王国の首都であったが、1599年にアユタヤに占領され、その主権を失う。

1782年には、カーウィラ王がラーマ1世によってその主権が再び認められた。しかし、ラーマ5世(チュラーロンコーン)のチャクリー改革の一環で、中央政府のコントロールの下に置かれる。歴史ある街であるため、現在でも多くの寺院や遺跡が存在し、北部の文化・経済の中心、バンコクに次ぐタイ第2の都市とされる。

チエンマイとは、「新しい街」という意味であるが、これはマンラーイ王が都を建設した際すでにチエンラーイ(「マンラーイの街」という意味)があった。これに対し、新たに建設された街を「新しい街」、チエンマイと称したのが名の由来である。

当時、チエンマイ建都の要因として、元の侵攻を避けること、コーク川に面したヨーン地域にアクセスがよいこと、さらに、北上すればマンラーイの母体であったヨーン地域の支配に不便でなかったこと、ピン川の上流で、チャオプラヤー川、タイランド湾に通じ貿易に有利であったことなどがある。